2026年4月1日から、リニューアルのため休館する。
再開は秋・冬を予定しているという。

この記事を書いているのは、その直前だ。
変わる前の記録として、残しておく。


「王様」という名前について

施設の名前に「王様」とついている温泉は、
たいていの場合、設備が多い。

おふろの王様 花小金井店も、その通りだ。

お風呂の種類は16種類。
そのうち7つの湯船に天然温泉が使われている。
サウナは2種類、岩盤浴は4種類。
レストラン、リラクゼーション、フィットネスも揃っている。

「欠けているものを探す方が難しい」という施設だ。

こういった施設を前にしたとき、私はいつも同じことを考える。
これは、調整に使える温泉なのか。


源泉掛け流しという事実

花小金井店の一番人気は、露天の源泉「王様の湯」だという。

地下1,500メートルから汲み上げたナトリウム-塩化物温泉。
弱アルカリ性低張性高温泉。
加水せず、100%源泉のまま掛け流している。

都心から少し離れた小平市の地下に、
自前の源泉がある。
「運ぶ」のではなく、「掘る」という選択だ。

テルマー湯は中伊豆から運び、
なごみの湯は日の出町から運ぶ。
花小金井は、地元から汲み上げる。

この違いは、温泉の鮮度と安定供給という点で意味がある。
源泉掛け流しの湯は、加水・加温のみで提供される。
泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉のぬめりと、
わずかな褐色を帯びた色合いが特徴だ。

壺湯に一人で入ると、その泉質が肌に伝わってくる。
混んでいない時間帯に、この壺湯を独占できれば、
それだけで来た価値がある。


小金井公園との関係

施設の立地について触れておく必要がある。

花小金井店は、小金井公園のすぐ近くにある。
この立地が、客層を決定的に変えている。

週末は家族連れとランナーが多い。
公園でひと走りした後、温泉に寄る。
子どもを遊ばせた後、温泉で締める。
そういう使い方をする人が目立つ。

不動産で言えば、「公園隣接」は価値が高い立地だ。
だが、温泉として使う場合、それは「人が多い」ことを意味する。

週末の昼過ぎは、立体駐車場が屋上まで埋まることがある。
浴室の炭酸泉は常に混み、
一つの浴槽にゆっくりいられない時間帯が生まれる。

これはテルマー湯やなごみの湯と同じ構造だ。
設備が良く、立地が良い施設は、人が集まる。


調整に使える時間帯

では、いつ行けばいいか。

口コミを見ると、平日の午前中は空いているという声が多い。
開館は9時。
平日の午前中から昼前にかけて、浴室は静かになる。

その時間帯に来られるかどうかが、
この施設を「調整の場所」として使えるかどうかの分岐点だ。

週末にしか来られない人には、
「温泉ではなく、レジャー施設として使う」という割り切りを勧める。
設備の充実度は、そういう使い方にも十分応える。

十割蕎麦が美味いという評判も、あながち嘘ではない。
湯上がりに蕎麦を食べる、という一連の流れは、
目的を変えれば、それ自体が一つの調整になる。


東京建物が運営している、ということ

おふろの王様を運営しているのは、東京建物リゾート株式会社だ。
東京建物株式会社の100%子会社で、東京建物グループの一員にあたる。

東京建物といえば、マンションブランド「Brillia(ブリリア)」で知られる総合デベロッパーだ。
不動産の仕事を長くやっていると、その名前はごく自然に耳に入ってくる。

そのグループが、スーパー銭湯を運営している。

1999年に板橋区の光が丘店を1号店として開業し、
現在は東京・神奈川・埼玉の計10店舗を展開している。
花小金井店もそのひとつだ。

不動産業の目線でこれを見ると、興味深いことがある。

デベロッパーにとって、温浴施設は「土地の有効活用事業」として位置づけられてきた。
広い土地が必要で、駐車場を確保しやすい郊外立地に向いている。
大型商業施設のテナントとしても機能する。

つまり、おふろの王様という施設は、
温浴事業として単独で成立しているだけでなく、
不動産開発の文脈に組み込まれた施設でもある。

それが良いか悪いかではない。
ただ、施設の安定感と継続性——リニューアルを含めた長期的な運営判断——は、
親会社の体力と戦略に支えられている部分が大きい。

花小金井店が今回リニューアルに踏み切れるのも、
その構造があってのことだと思う。


リニューアルという変化

2026年4月1日から、秋・冬まで休館する。

何が変わるのか、詳細は公表されていない。
だが、「リニューアル」という言葉を聞くと、
私はいつも少し身構える。

不動産でも同じことがある。
改装前の物件には、使い込まれた感触がある。
改装後は、清潔になるが、何かが失われることもある。

温泉施設のリニューアルも、方向は二つある。
設備を新しくして利便性を上げるか、
コンセプトを変えて客層を変えるか。

花小金井店がどちらに向かうのかは、
再開してみないとわからない。

今の状態を見ておくなら、3月中だ。


基本情報

項目内容
名称おふろの王様 花小金井店
住所東京都小平市花小金井南町3-9-10
アクセス西武新宿線「花小金井駅」より徒歩約15分 / 車:都道132号線沿い、駐車場180台
営業時間9:00〜24:00(最終受付23:00)
入館料(目安)平日 約960円〜 / 土日祝 約1,250円〜(別途岩盤浴750円)
泉質ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
源泉地下1,500m / 加水なし・源泉掛け流し(加温のみ)
お風呂16種類(うち天然温泉7浴槽)
サウナキングサウナ(高温)・珊瑚蒸風呂(スチーム塩サウナ)の2種
岩盤浴4種類(別途料金)
駐車場180台(立体駐車場)
公式サイトhttps://www.ousama2603.com/hanakoganei/

⚠️ 2026年4月1日(水)よりリニューアル工事のため休館予定。再開は2026年秋・冬を予定。 最新情報は公式サイトで要確認。

※料金・営業時間は変更になる場合があります。

2026年4月1日から、リニューアルのため休館する。
再開は秋・冬を予定しているという。

この記事を書いているのは、その直前だ。
変わる前の記録として、残しておく。

この記事は、「調整に使える温泉」という観点で整理しています。
▶ 調整に使える温泉|完全ガイド

投稿者 k.hayama

温泉巡りと不動産の仕事を通じて感じたことを記録するブログ。伊豆・関東近郊の温泉、調整に使える場所、判断の話を静かに書いています。

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